ワイドトレッドで駆け抜けろ!(その2 ワイドシャフト)
世の中は便利になり、以前ご紹介させていただいた高ナット方式のワイド化より、よりリーズナブルな価格で
ワイドシャフトなるものが出回ってきて、ほぼ主流、標準装着となっている感があります。
左のものが高ナット方式で片側40mm、両側で80mmワイドとしたものですが、
そこからワイドシャフトに入れ替えて、さらに片側50mm、両側で100mmワイドにしたものが右の写真です。
キットの内容はこれだけ、他にハブ固定のキャッスルナット用の割りピンが必要でした。
そのまま組み立てもよかったのですが、少し心配なところがあったのでハウジングチューブを分解してみました。
下の写真が分解したものですが、左側のベアリングはハウジングチューブ内側に嵌め込んでいます。
カラーの長さと、カラーを入れない場合のベアリング2個の内々の距離(ベアリング収納部距離)を測っています。
CIF ASWPは何ですか
@カラー長さ:132.35mm
Aベアリング収納部距離:131.50mm
がその測定結果です。
下図がハウジングチューブの内部構造のモデル図ですが、今回の測定で、カラーの方が0.85mmベアリングの収納部の距離より長くなっていますので、右側のナットを締めこめば、カラーが突っ張って、左側のシャフトのテーパー側の段付部との間に挟まれる部品が、締め上げられて一体構造体となるわけです。
右側から、ディスクローターフランジ、右ベアリングインナーレース、カラー、左ベアリングインナーレース、スプロケットフランジが挟み込まれる部品です。この寸法関係がうまくいっていない場合、仮にカラーの方がベアリング収納部距離より短い場合、締め込みにより、ベアリングが破壊する場合があります。また、ナットを締め込んでシャフトの回転が渋くなるからといって、緩い目に締めていると、ベアリングと嵌合うシャフトジャーナル部の異常磨耗や、ベアリング外側のシャフトのくびれた部分に繰り返し応力が集中してシャフトが疲労破壊で折れる不具合が発生する可能性があります。ここの寸法設定はとても大切です。
もしも、カラーの方が短い場合は、ハウジングチューブのベアリング収納部底を削って、カラーが相対的に1mm程度長くなるように加工します。
メーカーが小売業を確認する方法
カラー、ハウジングチューブの寸法設定の適正さが確認できたので、ハウジングチューブに部品を組み入れました。
次にシャフトを、スプロケット、ハウジングチューブASSY、ディスクローターフランジと通していくわけですが、下の写真の状態で、ディスクローターフランジの赤矢印の端面を、25Aパイプ材等を利用して叩いて、挟み込まれる部品を馴染ませます。
その後、ナットを締めてリアアクスルASSYの完成です。ナットはここでは締め込みにくいので、車体に取り付けた後から締めこみます。
スイングアームに取付け、ブレーキキャリパーを取り付けます。引きずりの出ないようにキャリパーとローターの角度や位置を調整します。ワッシャーを入れて調整しました。
電池がどのように動作しますか?
ここで、ブレーキでシャフトの回転が止められますので、ナットを締めこみます。
ロックナットも締めておきます。このナットはしばらくの間、日常的に増し締めが必要です。緩むからではなく、挟み込まれた部品が初期の馴染みや軽微な磨耗で縮むためです。時々、販売時から、ゆるみ止め剤で、このナットを固定してある車体を見かけますが、決して安心しないでこまめに増し締めすべきだと思います。
ハブナットを締めます。ここも同様、馴染むまではしばらく増し締めが必要なところです。
キャッスルナットになっていますので、割りピンを入れます。
チェーン、スピードセンサー、タイヤを取付けます。
タイヤを取り付けると、スプロケ、ディスクローターの取付けボルトが締め易くなりますので、ここで本締めをしておきます。
これで作業終了となります。先に書きましたが、馴染むまで、しばらくはダブルナットとハブナットが緩みますから、走行→増し締め→走行→増し締め…を繰り返します。
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