ブログテーマ[中枢性摂食異常症〈摂食障害)の事]|勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)
食べ盛りの小中学生がご飯を食べなくなり、やせていく。拒食症は摂食障害の一つで、子どもの拒食症の「思春期やせ症」は圧倒的に女の子に多い。症状が重くなると年単位での治療が必要になり、早期発見が大切だ。
「きれいになりたい」というのがやせる動機と思われがちだが、政策研究大学院大学の鈴木真理教授(内分泌学)は「それは表面的なもの」という。進路の迷い、勉強や部活動での挫折、家庭内の不和、身近な人の死……。大きなストレスと向き合う時、正面から悩みと格闘するかわりにやせることに気持ちを向けてしまう。まじめで完璧主義な人ほど、この症状になりやすい。
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やせると、周りからは「スリムになった」と言われたり、体重計の数値が減るのを見たりして、達成感を感じる人も多い。栄養不足になると、苦痛を和らげる麻薬のような物質が脳から分泌され、嫌いなことにも取り組めるようになる。活動的になり、頭がさえて成績が上がることもあるという。
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だが、こうした一時的な快感とは裏腹に、体に与える悪影響は深刻だ。10代はある程度の体脂肪が必要な時期。体脂肪がないと女性ホルモンを作れず、脳や子宮、卵巣や骨が育たない。その結果、低身長になったり、骨密度が減り骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になってしまったりする。
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長引くほど抜け出すのは難しくなる。反動の過食は、回復への一歩だが、食べた後で無理に吐いたり下剤を大量に飲んだりする場合も出てくる。脳が萎縮して判断力が奪われ、死に至ることもある。
症状が進んでしまったら、体の回復を図るのが先決だ。飢餓状態の体で動き回るのは危ない。脳内麻薬の影響で活動的になっているが、余計なエネルギーを使わないように安静にし、まずは体重を維持することを考えよう。
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時間をかけて体重を回復させた後はやせる原因になった嫌な現実と向き合い、ストレスとうまく付き合う方法を覚えなければならない。ものの考え方や行動を変えていく作業はつらさも伴う。その過程で引きこもったり再び拒食に走ったりすることも。家族が一緒に時間をかけ向き合っていく覚悟が必要だ。慶応大学の渡辺久子専任講師(児童精神科)は「病因は対人関係の緊張感にある。言葉にできない深い寂しさを抱えた病気。甘え直すことも必要」と話す。
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症状が深刻になる前に、周りが異変に気付くことが大切だ。身長や体重の変化は、わかりやすいサイン。子どもの手を握った時に大人の手より冷たかったり、爪を押した時に1秒以内に色が戻らなかったり、日常のふれあいの中でも気付くチャンスはある。渡辺さんは「周りが病気の芽を摘み、子どもを守っていかないといけない」と強調する。(下司佳代子)
■相談ナビ
「思春期やせ症」の治療機関は、近くの精神保健福祉センターに尋ねよう。鈴木教授が作成しているウェブサイト「摂食障害の理解と治療のために」( )は、思春期やせ症を含む摂食障害の症状や回復した人の声、家族へのアドバイスなどが参考になる。
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